仕事人としての東京ガスラグビー部 / works

第18回 穂坂亘 前篇

引退後?結局、そんなにラクはできないな、と。(笑)ラグビー辞めてもそんなに忙しさは変わらないぞ、と今の現役には伝えたいですね。

東京ガスへの入社を意識したタイミングはいつ頃ですか?

大学3年の12月だと思います。同級生は、もう就職活動を始めていた頃だと思いますが、私は遅い方だったと思います。最初に、中瀬さんと鵜沼さんに声をかけていただき、東京ガスについてお話を聞かせていただきました。当時、東京ガスに名だたる学生ラグビーのヒーロー達が入社していることは知っていたので、関心を持っていました。

大学での活躍を見て、「甘い誘い」もたくさんあったと思いますが、その中でラグビー部が優遇されず、一般と同じ入社試験もある東京ガスを選んだ理由を聞かせてください。

確かにトップリーグからのお話もいただいていました。僕は出身が福岡ですが、ラグビーの強豪校である東福岡ではなく、県立高校に通っていたんですね。大学進学も一浪を経て一般受験で進学しています。つまり、ずっと「ラグビーだけをやっていてはだめだ」という環境で育っていたんですね。若い頃から、そういった選択をしてきたということが自分中で自信になっていますし、今の自分を支えているのだと思います。

東京ガスの入社試験で覚えていることは?

試験は……そうですね、面接準備としては、エネルギー関連のことを一生懸命勉強しましたが、当日は自分のことで精一杯でしたね。準備を進めていく中で、社員の方々にたくさんのお話を聞かせていただきました。お会いした方、みんないい人で、こういう方々が働いている会社なら間違いないのかな、と感じました。今では入社11年目。ラグビー部同期は掛川と野原(両名、都市エネルギー事業部)です。

入社直後の配属は?

3か月の研修を経て、都市リビング事業部集合住宅営業グループに配属となり、新宿のパークタワーに勤務していました。その後、組織変更があって建屋が変わり、営業第一事業部集合住宅営業グループとなって、そこに9年間在籍します。入社から一貫して営業職ですね。僕は細かい作業が得意な方ではないので、営業でよかったと思っています。職場の方にも本当に恵まれまして、ここまで出会った方々を振り返っても、この部署で有難かったと思っています。

職場にラグビー部員はいましたか?

最初に配属された職場には、鵜沼さん(:営業第二事業部)、宮島さん(エネルギー生産部)、菊池さん(ライフバル推進部)、後藤さん(営業第一事業部)、内藤さん(リビングマーケティング部)がいました。すでに先輩たちが、職場でラグビー部を応援する環境を作ってくれていたので、同僚の皆さんからの応援を受けることが出来ました。例えば、練習日にはできるだけ練習に行きやすい環境をつくってくれるんですね。とても有難かったです。しかし、時には上司から「おまえラグビーだけやっていてもダメだぞ!」と釘を刺されましたが、それも応援だと思って頑張っていました。

ラグビー部だから、という優遇はなくお仕事をしていると思うのですが、苦しかった時期は?

仕事に慣れるまでの数年は、結構遅くまで仕事をしていて、今考えれば大したことではないんですが、先輩社員や上長に相談できずに抱え込んで悩んでいる時期もありましたね。将来を見据えての悩みではなくって、今目の前にあるこの仕事を本当にどうしようかなぁ……という悩み。当時は結構一人で抱えてしまって。

何か具体的に覚えているエピソードはありますか?

ある日、現場監督に床暖房のマットを図面に入れてほしいと頼まれて、今思えば他の部署の先輩にちょっとお願いするだけで良かったのだと思うんですけれど、自分一人で慣れない細かい作業を頑張って続けて、結局求められている精度には到達していなくて怒られた(笑)。

達成感のあった仕事や仕事上ラグビーをやっていて得をしたと思ったことはありますか?

営業の現場でも、ラグビーをやっているということで、すぐに覚えてもらえましたね。この身長ですしね。社内にラグビー経験者がいた場合はラッキーで、話が弾むことも多かったです。思い出に残る案件は、28歳くらいの頃にずいぶんと衝突もして、途中でお客さまに「もう来なくていい!」なんていうことを言われながらも、しつこく提案を続けてエネルギーサービスという、当時、どのマンションでもやっていなかったソリューション提案を採用していただけたことです。これは規模が大きかったので、いろいろな方向から営業をかけ、社内外を巻き込んで受注を勝ち取った感があり、嬉しかったですね。チームプレーの勝利です。「エネルギーサービス」とは、電気も水もガスも一括して東京ガスが提供する新しいサービスで、日本のマンションで初めて実現した事例でした。

他の選手のインタビューで「営業の方は自分で時間が組み立てられない中、両立をしていて尊敬する」という声を聞きましたが、それを聞いてどうですか?

そうですね、営業っていうのはもちろんお客様の都合もあるのですが、むしろ事務方よりも自由が利くと思っています。僕からしたら、締め切りがある中で練習もやりくりしている事務系の部員のほうが大変だと思います。

試合中に普段お世話になっているお客さまが目に入ることなどもたびたびあると思います。そんなときは、どんな気持ちでいますか?

ただただ有難く思っています。中には自分から声をかけて招待している方もいますし、試合後に一緒に食事などに行く方もいます。グランドでお客さまを目にして、急に仕事気分に引き戻るというような感覚ではなく、そこに違和感はありません。一方で練習の時は、仕事でいろいろあってもラグビーに没頭した後は、スッキリします。この時ばかりはいったん仕事のことを忘れて真っ白になっているかもしれませんね。

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